- 休んでいるのに疲れが抜けない
- 神経が過敏になっていて疲れる
- 元気なはずなのにやる気が出ない
このような悩みを解決する
一助となる記事です。
こんにちは。
ぽちぽち(@pochi14_com)です。
ちゃんと寝ているのに
疲れがとれない
反対に
疲れているはずなのに
なかなか眠れない
なんてことはありませんか?
臨床心理士/公認心理師である僕が
実際にクライエントさんにも
日々お伝えしている
心と身体のモード
について解説します。
- 人には3つのモードがある
- モードは無意識に選択される
- 状況に合ったモードであることが大切
- 身体からモードの変化を促す
この記事を読めば
・休みたいときにどうすればいいのか
・やる気がでないときの対処法
がわかります。
人間に備わっている3つのモード
人間は進化の過程で
3つのモードを取得してきました。
普段は無意識的に切り替わり
日常生活を過ごしています。
まずこの3つのモードの紹介です。
①命の危機モード
②闘争/逃走モード
③安心安全モード
①命の危機モード
まずは命の危機モードです。
人のあるか祖先である古代魚あたりから
獲得しているモードです。
命の危険を感じると
このモードに移行します。
- 麻痺を起こして痛みを感じなくする
- 失禁、脱糞をして敵の食欲を削ぐ
- 失神、意識を飛ばす
どんな手段を使ってでも
死なないことが目的です。
エネルギー消費を最小限にじっと耐えて
どうにか生き延びようとするモードです。
②闘争/逃走モード
次に闘争/闘争モードです。
両生類の時期以降に獲得した
全身のエネルギーを総動員させて
戦ったり逃げたりするためのモードです。
命の危機まではいかない危機的状況のときに
このモードに移行します。
- 心拍数が上がる
- 呼吸が浅くなる
- 全身に力が入る
- 感覚が過敏になる
- 手足から血の気がひく
- 汗をかく
自分が行動して生き延びるモード。
エネルギー消費がものすごいので
維持が大変です。
③安心安全モード
哺乳類になって獲得したモードです。
- 心拍が穏やか
- ゆったりした長い呼吸
- 全身がほどよくゆるんでいる
- 消化活動が活発になる
人間は集団で生き延びる生存戦略を取りました。
お互いが味方であると認識し
安心安全を感じられるモード
が備わりました。
一人でいるとホッとする!
ときもあれば
この人と過ごしていると
心が落ち着くなぁ
なんて感じたことありませんか?
実は、この状態が
安心安全モードだったりします。
このモードだと
コミュニケーション手段の1つである
表情筋がよく動くようになるのも特徴です。
自律神経での分類
3つのモードを自律神経で分類すると
と分けられます。
一般的に使われている副交感神経とは
リラックス、安心安全モードの意味で
使われていることが多いです。
実は
されます。
3つのモードの使い分け
「リラックスしましょう!」
「副交感神経を使いましょう!」
とストレス社会ではよく言われます。
交感神経が悪者扱いされることが多いです。
しかし
常に安心安全モードでいることが
良いというわけではありません。
場合によって使い分けが必要です。
リラックス、ちゃんと休みたいときに
安心安全モード。
仕事や勉強やスポーツのときに
適度な闘争/逃走モード。
(安心安全モードとのミックス
とも言われます)
本当に命の危険を感じたときには
命の危機モードになることが大切です。
環境に合ったモード
になるのが大事!
モードと環境にズレ
があるとしんどいんです。
安心安全な環境で
闘争/逃走モードだと
・眠れない
・食べられない
・神経が過敏になる
自然とこのような状態になります。
副交感神経が働いてほしいのに
交感神経が働いてしまっている。
自律神経の調整力が失われている状態。
自律神経失調症という名前
耳にしたことあるでしょうか。
Don’t think. Feel.
3つのモードはどのように選ばれているのか?
頭で考えて切り替えられるもの
ではありません。
「このライオン絶対噛まないから」
と言われても
そうなんだ!
じゃぁ安心だね!
なんてなりません。
バリバリ交感神経優位で
闘争/逃走モードです。
もしかしたら
命の危機モードかもしれません。
頭で考えてモードが変わるのではなく
自然に身体が感じてモードを決定します。
モードの変更方法
自分たちでモードを変えるのは
不可能なのかというと
そんなことはありません。
なりたいモードの状態に
自分の身体の状態を
意識的に近づける
ことでモードが変更されます。
休みたいのに休めない人
安心安全モード
になりたいのに
闘争/逃走モード
になっている可能性があります。
①呼吸を深くゆっくり
②手足を温める
③全身に力をいれてから緩める
④周りの刺激を少なくする
③について
人はいきなり力を緩めることができないので
一度力を思い切り入れてから抜きます。
④について
照明や音など周囲の刺激を
少なくしてあげます。
真っ暗とか無音とかではなく
心地よいと感じられる環境に
整えてみてください。
やる気が出ない人
闘争/逃走モード
(安心安全モードとのブレンド)
になっていたいのに
安心安全モードや
命の危機モードになっている
可能性があります。
①呼吸を意識的に速く浅く
②その場で足踏みをしてみる
③目や顔を素早く動かしてみる
④冷たい刺激に触れてみる
①について
吐くと自然に空気が入ってくるので
吐くほうを意識してください。
③について
首を痛めないように注意してください。
紹介した方法以外にも
自分自身に合った方法を持っていると
心強い味方になってくれます。
何か自分にあうものないかなと
探したい方はこちらの書籍が
ヒントになるかもしれません。
100個もあれば自分に合うものが
何か1つくらい見つかるかと思います。
全部やる必要はまったくありません。
やりたいと思ったときに
やりたいものをやる
そのくらいがちょうど良いです。
参考書籍
今回の話は
ステファン・W・ポージェスの
ポリヴェーガル理論
に基づいての説明でした。
詳しく知りたい方のために
書籍を掲載しておきます。
こちらはポージェス自身が書いたものです。
入門とのことですが詳しく書かれています。
対話形式になっているのも読みやすいです。
心理学的知見からだけではなく
生物の進化や人間の神経機序など
様々な視点から解説されています。
関連記事
まとめ
心と身体のモードについて
解説しました。
- 人には3つのモードがある
- モードは無意識に選択される
- 状況に合ったモードであることが大切
- 身体からモードの変化を促す
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
参考になれば幸いです。
コメント